スチューベン（Steuben）は、アメリカ・ニューヨーク州の農業試験場で「ウェイン（Wayne）」と「シュリンダン（Sheridan）」という品種を交配して生まれた黒ブドウ品種です。1952年（昭和27年）に日本へ導入され、特に寒冷地での栽培に適した品種として東北地方（青森県・秋田県・山形県）を中心に広く普及しています。
非常に高い糖度: スチューベンはぶどうの中でも特に糖度が高く、20度以上になることが一般的です。一般的な生食用ぶどう（巨峰やピオーネ）の糖度が16～18度程度であるのに対し、スチューベンはそれを上回る強い甘さを持ちます。
酸味が少ない: スチューベンは酸が控えめで、甘さが際立つ味わいが特徴的です。酸とのバランスが良い品種に比べて、まろやかで濃厚な甘みを持っています。
蜂蜜のような甘さとコク: その強い甘みは単なるフルーティーさではなく、蜂蜜や熟した果実のような深みのあるコクを伴います。特に熟成が進むと、より芳醇でリッチな味わいになります。
熟成による風味の変化: スチューベンは時間が経つにつれ、糖度がより凝縮され、さらに濃厚な甘みを楽しめるようになります。ワインや加工品にすると、果実由来の甘みが活かされ、芳醇なアロマが広がります。